知らず知らずのうちに、首に負担をかけるような行動が『クセ』になっていることがあります。
そうした行動は無意識なので、自分では気付きにくいものです。
そこで、首や肩の痛みにつながる『クセ』がないかチェックしてみましょう。
- パソコンなどをのぞき込むような姿勢で使用している
- 猫背になりやすい
- 横から見て、首から上が身体より前に出ている
- よくうつ伏せの状態になる
- スマートフォンをよく使う
- 顎を引くのが以前より困難に感じる
- よく携帯ゲームをする
- 硬い食べ物やガムを噛むことが多い
- 裁縫や編み物が趣味
- Yシャツなどのボタンが以前より止めにくい
さて、こうした項目にいくつ当てはまりましたか?
当てはまる項目が多いほど、首や肩の痛みを引き起こす『クセ』が身についてしまっています。
こうした生活習慣が続くと痛みにつながりますのでご注意ください。
負担チェックでわかる首・肩の痛みの原因
①生活習慣による負担の蓄積
上記に挙げた首の負担チェックで当てはまる項目があった方は、そうした負担の蓄積が首や肩の痛みの原因になっている可能性が高いです。
上述の項目はあくまでほんの一部で、猫背になりやすい習慣としては他にも
・よくあぐらをかく
・座椅子やソファーに背中だけもたれかかる
・長時間のPC作業やスマートフォンの利用
といったものがあります。
こうした生活習慣のある方は時間の経過とともに猫背になりやすく、猫背姿勢が続くと必ず首だけを上げて前を見るようになります。
この姿勢が長時間続いたり、何度も繰り返したりすると「ストレートネック」の要因になります。
そしてこうした動作を何度も繰り返すうちに、体がその動作に少しずつ適応していき、次第に猫背になりやすい身体になってしまうのです。
日頃から猫背防止の体操やケアをすることで予防や改善につながりますので、普段の過ごし方を少し意識するようにしてみてください。
②外傷などのケガによるもの
首の負担チェックに当てはまるものがなくても、交通事故による「むち打ち」やスポーツでの衝撃によって痛みが生じることがあります。
交通事故は突発的なものですが、スポーツでの衝撃が徐々に蓄積されることによっても痛みが起こります。
ラグビーで首に対する衝撃を受けたり、ボクシングや柔道といった格闘技で顔面や頭部に打撃を受けたりすると、ダメージが蓄積されていきます。
こうした経験がある方は普通の人より首の周りの組織が硬くなっていることがあり、そのせいで首回りが痛みやすかったり張りやすかったりします。
しかし、そうした状態に気付かず日常生活を送っている方が多いのも事実です。
交通事故や負荷の高いスポーツの経験がある方は、自分の身体の状態を当たり前だと思わず、普通の人以上に身体のケアを心掛けましょう。
専門家を上手く活用しながら、自分の身体をしっかりケアすることを意識してみてください。
③同じ箇所を酷使している
これは同じ部位を何度も反復して動かすことで筋肉にダメージが蓄積されるタイプです。
仕事や部活など、日常生活で①や②の状態が複合的に続くことで起こります。
②のように大きな衝撃やケガではなくても、何度も同じ動作を行うことで筋肉に少しずつ疲労がたまります。
この場合、1回1回のダメージは小さいため「これくらいは大丈夫」と思ってしまい、痛みに対して神経が鈍くなっていることがあります。
②でも取り上げたラグビーなどは、ぶつかり合う場面も多いため筋肉に微細な損傷が生まれやすいスポーツです。
慣れていない人には痛みやケガと捉えられるようなものでも、普段から行っていると損傷に気付かないまま動き続けてしまうことが多いです。
このように「気付かないまま続けてしまう」という点は、①の生活習慣にも共通するものです。
同じ姿勢を取り続けるということは「同じ筋肉を使い続け、負担を掛け続ける」ということです。
何度も繰り返し同じ箇所を使い続けると、その部分は緊張し、固まりやすくなってしまいます。
そうして特定の部分が硬くなると、次第に身体は歪んでいきます。
この歪みを防ぐためには、日頃から自分の動きを意識し身体を労わることがとても大切です。
④年齢による老化現象
加齢からくる頚椎や椎間板の変性も、首や肩の痛みの原因になります。
大体、40歳を過ぎたあたりから変形が見られることが多いです。
こうした老化現象が見られる方には特徴があります。
- 普段あまり身体を動かさない
- 逆に体を酷使している
- 栄養が偏っている
- 水分補給をあまり行わない
こうした項目に該当する方は、今すぐにでも無理のない範囲で運動を楽しみ、バランスのよい栄養摂取とこまめな水分補給を心掛けましょう。
こうした習慣の積み重ねが、10年後20年後に大きく影響します。
自分に適したセルフケア法を見つけましょう
痛みの原因によって適したセルフケア法は異なります。
自分に合った方法を調べるために、患部の熱感を確認しましょう。
患部に手の甲を当てて、周りの正常な部分と患部の熱感を比較することで確かめられます。
患部が明らかに熱かった場合は「急性タイプ」、患部に明らかな熱感がなければ「慢性タイプ」です。
○急性タイプ
急性タイプの痛みの原因は、上記①~④のうち
② 外傷などのケガによるもの
③ 同じ箇所を酷使している
が多い傾向にあります。
急に痛み出した頚椎ヘルニアの初期もこちらのタイプです。
患部に炎症が起こっているため熱を持ち、痛みが生じています。
このタイプの痛みにはアイシングが効果的です。
ただし冷やしすぎは逆効果なので、冷却時間が長すぎたり温度が低すぎたりしないよう注意が必要です。
<効果的な冷やし方>
- 10~20分ほど患部に氷嚢を当てる
- 氷嚢を離して患部が常温に戻るまで待つ
- 再度、10~20分氷嚢を当てる
- このサイクルを3日ほど繰り返す
急性タイプは炎症が3日ほど続くと言われていますので、その間はアイシングを継続するのが効果的です。
※原因が「③同じ箇所を酷使している」の方は、場合によってはただの疲労のこともあるので、しっかりと『手の甲』で熱感を確認することが重要です。
○慢性タイプ
このタイプの痛みの原因は、上記①~④のうち
① 生活習慣による負担の蓄積
③ 同じ箇所を酷使している
④ 年齢による老化現象
が多い傾向にあります。
・筋肉がものすごく張っている
・身体を使い過ぎてヘトヘトの状態
・同じ姿勢で長時間作業を繰り返している
といった場合には、お風呂や蒸しタオル、ホットパックなどで温めるのが効果的です。
もし温めて痛みを感じるようでしたら急性タイプかもしれませんので、その場合は患部を冷やして様子を見てみてください。
※原因が「③同じ箇所を酷使している」の方は、場合によっては炎症が発生していることもあるので、しっかりと『手の甲』で熱感を確認することが重要です。
お電話ありがとうございます、
エジリカイロプラクティックさかえ鍼灸院でございます。