神経痛の痛み止めとしてよく処方される「リリカ」という薬があります。
リリカは、次のような「神経系の痛み」に効果的な鎮痛薬です。
- しびれ
- 電気がビリビリと走る感じの痛み
- 神経過敏状態
- 灼ける様なジワジワ、ヒリヒリとした痛み
- 傷んだ神経の痛み
有名な痛み止めには「ロキソニン」もありますね。
「痛みを抑えたいのは同じだし、ロキソニンじゃダメなの?」と思われる方もいらっしゃるかと思いますので、こちらで鎮痛薬について少しご説明いたします。
痛みには種類がある
ロキソニンとリリカでは、よく効く痛みの種類が異なります。
ロキソニンは神経系の痛みではなく、下記のような「物理的なケガ」に効果的なお薬です。
- ズキズキした痛み
- 打撲
- 切り傷のなどの外傷
- 炎症
そのためロキソニンは、 坐骨神経痛や頚椎ヘルニアといった「神経系の痛み」にはあまり効果が出にくい場合があります。
では、なぜリリカが神経痛に効果的なのでしょうか。
神経痛に効くリリカの作用メカニズム
リリカの作用を知るためには、まず「神経系の痛み」がどういったメカニズムで起きるかを学びましょう。
坐骨神経痛や頚椎ヘルニアといった神経系の痛みは、次のような流れで起こります。
- 神経が圧迫されて傷つき、刺激を受ける
- 受けた刺激に対応して、神経細胞内のカルシウムチャネルと呼ばれるカルシウムの受容体にカルシウムが流入する
- 神経細胞が興奮し、カルシウムチャネルから神経伝達物質が放出される
- この神経伝達物質の中に痛みとして伝わるものがあるため、痛みを感じる
この流れの中で、リリカは「カルシウムチャネル」という部位にはたらきかけて、入ってくるカルシウムの量を抑制します。
流入するカルシウムを減らすことで神経細胞の興奮は抑えられ、放出される神経伝達物質の量も減少します。
よって、痛みに関わる物質の放出量も減ることになり、痛みが軽減するというメカニズムです。
ロキソニンはこれとは違ったメカニズムで作用するため、効き方も得意な痛みの種類も異なるのです。
リリカの副作用
「リリカが神経痛によく効く理由もわかったし、もう安心!」
そう思った方は、少しお待ちください。
薬には効能がありますが同時に副作用もあるのです。
リリカには次のような副作用があります。
- 眠気(ウトウトする)
- めまい(フラフラ、グラグラする感じ)
- むくみ
他にも強い副作用も報告されていますので、使用には注意が必要です。
特に使い始めには、お車の運転など、自分は大丈夫と思いこまず十分に気を付けましょう。
薬とは上手に付き合おう
ただ、副作用が心配になったからといって、今まで飲んでいた薬を突然やめてしまうのはかえって危険です。
他の薬にも見られることですが、リリカは特に「離脱症状」というものが危惧されます。
これは服用していた薬を急にやめることでそれまで薬によって調整されていた状態が保たれなくなり、体のコントロールが利かなくなって起こる症状です。
主な症例として、次のようなものが挙げられます。
- 倦怠感
- 血圧の変化
- めまい
- 不安発作(精神的なもの)
- 頭痛
- 不眠
- 下痢
- 多汗症
- 悪心(吐き気)
このように薬には離脱症状が見られることもありますので、自分の判断で勝手に服用を止めるのは絶対にやめましょう。
今まで服用していた薬は、専門的知識のある医師や薬剤師の方が処方してくれたものです。
素人判断をせず、医師や薬剤師に相談し、対応していただくようにしましょう。
そもそも、リリカに限らず薬は補助的なもので、
身体を治すのはあなたの「自然治癒力」です。
薬はあくまで一時的に症状や痛みを和らげたり症状の進行を遅らせたりするもので、その間に「自然治癒力」を発揮できるように補助するのが薬の役割です。
薬に依存したり無理に服用を止めたりせず、いま処方されているお薬とうまく付き合いながら、自然治癒力を発揮できる生活習慣を心掛けましょう。
お電話ありがとうございます、
エジリカイロプラクティックさかえ鍼灸院でございます。